月別アーカイブ: 8月 2025

ICT活用に関する研修講座Ⅰ

 8月4日(月)に「ICT活用に関する研修講座Ⅰ」が開かれました。小学校や中学校の先生方、事務職員の方も含めて29名が参加し、ICTを授業や校務にどう生かしていけるかを学ぶ、充実した時間となりました。

 研修では、まずICT活用の基礎的なスキルを身につけることを目標に、CanvaやGoogle Sitesの基本的な使い方が紹介されました。講義では、Canvaを使った授業での活用事例や、Google Sitesを使った校務改善の可能性について説明があり、その後の演習では実際に教材を作成したり、基本操作を体験したりする活動が行われました。先生方は手を動かしながら「これなら使えそう!」と具体的なイメージを膨らませていました。

 研修後のアンケートでは、多くの参加者が「満足」と回答しており、実際に役立つ内容だったことが伝わってきます。特にCanvaについては理解が深まり、「授業で活用したい」という声が強く寄せられました。一方でGoogle Sitesについては、便利さを感じつつも、既存のシステムとの関係や操作への不安、校務全体で活用する仕組みづくりの課題が指摘されました。

 参加した先生方の様子からは、特にCanvaの授業活用に対する意欲が大きく高まったことが窺われるとともに「生成AIの活用を学びたい」「初心者向けにゆっくり操作を学ぶ研修をしてほしい」「失敗例や注意点も知りたい」「グループでの実習形式にしてほしい」など、さらなるICT活用への機運の高まりが感じられた研修講座となりました。

「救急・救命」講習会を行いました

 8月7日(木)、8月8日(金)の両日、岩見沢市立教育研究所にて「救急・救命」講習会が開催されました。本講座は、岩見沢市に転入してきた教職員を対象に、危機管理意識を高め、適切な応急手当の方法を身につけることで、安全・安心な学校づくりを目的に実施しています。

 当日は、岩見沢市消防署員の方々を講師にお迎えし、「救命への心構えと救命処置の方法」について講話をいただきました。後半の実技講習では、グループごとに人形を相手に胸骨圧迫の仕方やAEDの使用方法などを体験しました。ICT機器も活用しながら、救命処置の一連の流れを実践的に学ぶことができました。

 受講者からは、「救命処置について、映像、講話、実技講習を通して学び、その大切さを改めて理解できた」、「胸骨圧迫やAEDの正しい使い方がよくわかった」、「以前学んだ内容を思い出し、確認できた」などの声がありました。また、「心肺蘇生で胸を5㎝沈ませるには想像以上に強い力で押さなければならないと実感した」などの感想もあり、今回の「救急・救命」講習会を通して、受講者には救命への心構えやその処置について学びを深めるよい機会になったようでした。

 今後も、AEDの設置場所の確認や救急搬送の際の注意点、日常生活でできる事故防止策などを全職員と共有し、学校全体で危機意識をさらに高めていきたいと考えています。全ての子どもたちにとって、より安心・安全な教育環境を築いていきます。

出前授業レポート:アダプテッド・スポーツを体験!

 8月26日、岩見沢市立志文小学校の5年生27人を対象に、北海道教育大学岩見沢校の大山祐太准教授を講師に迎え、「アダプテッド・スポーツ」の出前授業が行われました。

 授業の前半では、「しょうがい」とは何か、そして「アダプテッド・スポーツ」について学びました。アダプテッド・スポーツとは、障がいのある人もない人も一緒に楽しめるよう工夫されたスポーツのこと。子どもたちは真剣に耳を傾けていました。

続いて体験活動。

  • スポーツ吹き矢
  • ブラインドサッカー
  • フロアカーリング
  • ボッチャ
  • アンプテッドサッカー
  • 車いすバスケット、ラグビー、陸上

と、バラエティ豊かな種目に挑戦しました。

子どもたちからは、
「いろいろなアダプテッド・スポーツを体験できてよかった」
「『しょうがい』という言葉の意味や考え方がわかった」
「車いすラグビーでぶつかり合う音が大きくてびっくりした」
「車いすからバスケットでゴールを決められてうれしかった」
「目をつぶって鈴の鳴るボールを蹴るのはむずかしかった」

など、実際の体験から生まれた率直な声が聞かれました。

 今回の授業は、スポーツを通じて「多様な人が共に楽しむことの大切さ」を実感できる、貴重な機会となりました。また、志文小の先生方も多数、参観し障がい者スポーツについての理解を深めていました。

「食物アレルギー」研修講座

 8月6日(水)、岩見沢市立教育研究所にて「食物アレルギー」研修講座が開催されました。この講座は、岩見沢市に転入してきた教職員に食物アレルギーについての知識やアナフィラキシーの予防及び対応に関する理解を深め、適切に対応できる能力を養うことにより、市内全ての学校が子どもたちにとって安全・安心に過ごせる場となることを目指すものです。          

管理薬剤師を講師に迎え、「食物アレルギーの正しい理解とアナフィラキシーショックに対する対処の仕方」について、講義と実技演習を組み合わせて学びました。

 受講者のふり返りでは、「食物アレルギーの発症時の対応について理解が深まった」、「ロールプレイングをとおして実際の対応を見たり、実際にエピペンを手にとって打つ経験ができたりしてよかった」、「エピペンを使用の際、救急要請や症状の記録や教職員との連携・役割分担の重要性を職場で共有したい」等、大変有意義であったとの感想がありました。

 今回の研修講座を通じ教職員は食物アレルギーに対する理解を深め、実際の対応力を向上させることができました。今後もこのような研修を継続し、全ての子どもたちが安全・安心に過ごせる環境を整えていくことが期待されます。

不登校対策研修会

 8月1日、「不登校対策研修会」を行い、市内各小・中・義務教育学校の生徒指導の担当者等が参加しました。

 今年度の講師は、日本医療大学 総合福祉学部 ソーシャルワーク学科 准教授の丸山正三先生です。先生は北海道スクールソーシャルワーカー・スーパーバイザーとしても活躍されています。

 先生の講義では、各種調査や統計から見えてくる不登校の実態やそれにかかわる課題、子どもと家庭に関する不登校の要因の理解などについて詳しく解説がありました。これらに対応するに当たってはアセスメントが重要であることが示され、そのポイントや視点を説明していただきました。

 続いて、ある事例に基づき、グループごとにアセスメントとそれに基づく支援方針を検討する演習を行い、参加者は学校として児童や家庭にどのように働きかけるかなどについて協議をもとに発表を行いました。

 最後に、学校・教員として、児童生徒の学びを保障し、支援とその体制づくりのためにどのようにしていくべきかグループごとに検討しました。

 参加者からは「演習を通じて、学びの保障・校内支援体制・家庭との連携の必要性について確認できました」、「アセスメントをしっかり行い、学校だけでなく地域の方やSSWと連携を図りながら不登校の支援体制を作る必要があると感じました」などとの感想が寄せられました。夏季休業期間中の大変暑い中でしたが、各学校で今回の研修成果を二学期からの不登校対策に生かしてくれるものと思います。

第2回教頭研究担当研究協議会

 市内の小・中・義務学校の教頭と研究担当者が集まり「第2回教頭・研究担当者研究協議会」が開催されました。今回は全国学力学習状況調査結果が各学校に返却されましたので、各学校の分析・改善取組状況等を交流するとともに、研究所からは、生成AIを活用した研究授業等の分析の実際について説明しました。

 生成AIの教育現場での可能性に大きな注目が集まっていますが、AIを用いた授業分析や児童の発言分類は、業務効率の向上や授業の質の改善に寄与することが実感され、参加者からは「想像以上にできることが多かった」「今後、校内でも導入を検討したい」との声があがりました。一方で、ICT環境や制度面の課題も明らかとなり、理解促進のための研修の重要性も再認識されました。

 また、全国学力学習状況調査やNRTの結果を活用した授業改善の必要性も共有され、「データから逃げずに現実を見つめる」姿勢の大切さが強調されました。他校との比較を通じて、自校の変容に注目する視点も得られました。

 さらに、小中連携の取組が各地で進みつつあり、9年間の学びを見据えた協議が実践的に行われています。研究推進や校内研修の在り方についても見直しの機運が高まり、他校の実践から多くの刺激が得られました。

教師としての覚悟を促す言葉や、子ども理解の視点など、多角的な学びに満ちた協議会となりました。