日付アーカイブ: 11月 13, 2025

北教大岩見沢校と連携した出前授業(アダプテッド・スポーツ :第一小)

 11月11日(火)、第一小学校第4学年の児童対象に北海道教育大学岩見沢校の大山祐太准教授を講師に迎え、アダプテッド・スポーツについて知り、実際に体験してみることを目的に「アダプテッド・スポーツ」の出前授業が行われました。

 今回は、学生さんたちの協力を得て、はじめに5箇所のブースをグループごとに回り、カーリング、ボッチャ、スポーツ吹き矢、車いす(陸上用、バスケットボール用、ラクビー用)、フライングディスク、アンプティサッカー、ブラインドサッカーの7種類のスポーツを体験することができました。

 その後、大山先生からアダプテッド・スポーツの考え方について子どもたちに分かりやすく説明していただきました。

 実際に体験したあとに説明を聞いた子どもからは「道具やルールを工夫することによって、『誰でも楽しむことができるスポーツ』だと知ることができました。」という感想が述べられました。

 子どもたちは、様々なスポーツ体験をとおし、「多様な人が共に楽しむことの大切さ」を実感し、アダプテッド・スポーツについて理解していました。
 また、出前授業にはアシスタントとして多くの学生さんも協力いただき、子どもたちの安全面の配慮をしながら支援したり、見守ったりしてくれました。
 ありがとうございました。

 

🔶岩見沢市立教育研究所 情報教育研究部会 指定校公開研究会が開催されました~子ども主体の探究とICT活用で情報活用能力を育む~

 11月10日、岩見沢市立教育研究所 情報教育研究部会の指定校として、第二小学校・上幌向中学校を会場に公開研究会が開催されました。テーマは「ICTの積極的な活用を通して情報活用能力の伸長を図る授業の推進」。市内外から多くの先生方が参加し、子どもたちの主体的な学びとICTを生かした授業づくりについて、活発な研究協議が行われました。公開された授業の様子についてご紹介します。


🏫第二小学校4年「自然災害からくらしを守る」

 4年生の社会科では、「自然災害からくらしを守る」をテーマに、地域の自然災害や関係機関の取組に目を向けながら、『災害から人々を守るための啓発ポスターづくり』をゴールにした探究的な学習が展開されました。

 授業冒頭、先生の「この単元では何を最終の目標にしているの?」という問いかけに、子どもたちは「ポスターを作る」「みんな災害から助かってほしいから」と答え、学びの目的を自分の言葉で語ります。  

 その後、先生が提示した資料やデジタル副読本「いわみざわ」を手がかりに、「市役所の人はどんな取組をしているのだろうか」という学習問題を自ら立てました。

 子どもたちは、教科書、デジタル副読本、関連図書、インターネットを自在に使いこなしながら、「防災訓練をしたり、いろいろな人と連携したりしている」「ボランティアや自衛隊と協力している」など、具体的な取組を挙げていきました。

 学習の後半では、「計画的に行われている」「自主防災組織がある」といった気づきが生まれ、子ども同士の対話から理解が深まりました。

 最後には、タブレット端末を使ってロイロノートに自分の考えをまとめ、「誰にどんなことを呼びかけたいか」という視点で振り返りを共有。デジタルツールを効果的に活用しながら、情報を集め・整理し・発信する力を身につけていく姿が見られました。


🚢第二小学校5年社会「工業生産を支える運輸と貿易」

  5年生社会科では、「工業生産を支える運輸と貿易」をテーマに、日本の輸出の特色や貿易の役割について探究する授業が公開されました。
 名古屋港の自動車輸出に関連し、輸出額のグラフで“成田空港が1位”という事実に着目し、「なぜ空港からの輸出が多いのか」という問いから学習が始まりました。

 児童は、教科書・資料集・インターネットを使って情報を調べ、調べきれない部分については児童用生成AIを活用して補足しました。調べを進める中で、「軽い(電子機器、薬、通信機など)」「高い(化学工学機器など)」の視点で仮説を立て、情報を集めて発表しました。

 ICTを通して、情報を集め、整理・分析、まとめ・表現、発信する過程の中で、日本と世界のつながりや貿易の大切さを実感的に学ぶ姿が見られました。


🏫上幌向中学校1年「Lunch in Chinatown」 

 中学校1年生英語科では、生成AIを活用してALTの“友人”と会話するという授業をおこないました。架空の人物を生成AIで創り出し、英語でのやり取りを行うという新しい試みが披露されました。

 生徒たちは「岩見沢を訪れる予定の友人」に向けて、

“What food do you like?  What Japanese culture do you like?“ 

といった疑問詞を使った文でALTの友人の岩見沢でやりたいことを聞き出していました。その後、それぞれが聞き出した内容の交流を行い、岩見沢のどんなところを紹介したらよいかについて交流しました。

 まとめでは、先生からWhatとWhichの使い方について確認し、学習内容の定着を図りました。今回の授業では、生徒にデジタルの活用を通して、興味・関心を高めながら必然性のある言語活動の幅を広げていました。


🎤講演・研究協議

 研究協議の後には、鳴門教育大学 教授 藤村裕一先生を講師に迎え、「情報教育の捉え方とその必要性」についてご講演いただきました。
 藤村先生からは、学校教育における情報活用能力の意義や、ICTを「便利な道具」としてではなく「思考を深めるための手段」として位置づけることの重要性について、理論と実践の両面から示唆に富むお話をいただきました。


まとめ

 今回の公開研究会では、児童・生徒が自ら問いを見つけ、情報を活用し、仲間と共に考えを深める姿が随所に見られました。ICTの活用が、単なる技術的操作にとどまらず、子どもたちの思考を支える力強いツールとして機能していることを実感できる1日となりました。

 岩見沢市立教育研究所 情報教育研究部会では、今後も「ICTの積極的な活用を通して情報活用能力の伸長を図る授業づくり」を推進していきます。第二小学校、上幌向中学校の教職員の皆様、参加された先生方すべてに感謝いたします。