岩見沢市立教育研究所 ブログ

「教科等研究部会」光陵中での公開授業

 光陵中学校の1学年英語の授業が公開されました。この授業は当研究所の教科等研究部会の研究指定を受けて行ったものです。

 教科等研究部会では研究を進めるにあたり幾つかの「視点」をもとに深めようとしていますが、この授業においては「教師の指示・発問・説明を明確にすることは、子どもが安心して発言し、自己の考えを深めることにつながる」という考えをもとに授業が構想されました。授業を担当した先生は、普段の授業において自己の指示発問等を録音し分析したうえで、その明確性を高めていく取組をしてきているとのことです。

 本時では、「should」を用いた文の構造を理解しそれを伝えることができるようにするものでした。スライドを用い使われるシチュエーションを示しながら導入が行われました。

 必ず理解すべき文法事項である「should」を用いた構文についてしっかり理解させます。

 教師は指示を精選しテンポよくパターンプラクティスを行います。ペアで例文を発音したあと、教師の発音に続いて練習します。

 「shouldを使ってアドバイスランキングをしよう」というグループアクティビティを行い、今日の学習内容の定着を図ります。例示された三つのシチュエーションにおけるより良いアドバイスや提案について、まず個人で考えロイロノートに記入し、グループでその提案の英文を比較交流し、全体交流とまとめを行い、授業を終えました。

 教師の指示や発問を精選し的確に行うことで、生徒の理解が促進され、アクティビティや交流の時間も十分に確保された授業となりました。

 授業公開をされた光陵中学校並びに授業者の先生、ありがとうございました。

公開研究会のお知らせ

当研究所研究指定校の公開研究会のご案内をします。今回は「教科等研究部会」の南小、「情報教育研究部会」の第二小・上幌向中の公開研究会です。

市内の公開研究会についてのお知らせ

 秋も深まってきました。各学校においては、様々な教育活動が繰り広げられるとともに、それぞれの取組を広く公開し、その実践を深めるよう公開研究会の実施が予定されています。ご紹介します。

所報第177号

 所報第177号を発刊し、市内の小・中・義務教育学校の全教職員に配信しました。今号の内容は五つの研究部会の中間発表の前半として、教科等研究部会・外国語科研究部会の報告を掲載しています。

幌向小学校でバレーボールの出前授業!みんなで楽しむネット型ゲームの魅力

 9月9日 幌向小で教育大学岩見沢校の浅井 雄輔先生を迎え「バレーボール」の魅力について教えていただきました。

チームワークと戦略の面白さを体験!

 はじめに、浅井先生から「ネット型ゲームの特徴から勝負が付く面白さ」を取り上げ、そのために、子どもたちに考えさせ、均等なチームづくりの大切さに気付かせました。そして、子どもたち自身でチームを編成するところからスタートしました。バレーボール経験者をリーダーに、男女のバランスや体育が苦手な子への配慮など、お互いを思いやる気持ちが自然と芽生える、素晴らしいチームづくりが行われました。

遊びの中から学ぶバレーボール!

 授業の冒頭は、ボールに慣れるためのウォーミングアップ。ボールをキャッチしたり、体の一部に当ててキャッチしたりと、難しい動きには、「ナイス・チャレンジ」と賞賛し、子どもたちも次々に難しい動きを成功させるなど、全身を使ってボールと親しみました。

 そしていよいよチーム同士の対戦がスタート!最初はボールを下から投げてキャッチする、というシンプルなルールから始まり、キャッチしたボールを味方にパスして攻撃するなど、徐々にバレーボールのゲームに近づけていきました。各チームには「監督役」が置かれ、相手コートのどこに投げれば効果的か、戦術について考えさせる場面も。子どもたちは、ボールが思ったところにいくと歓声を上げたり、相手コートのライン際を狙ったりと、工夫しながらゲームを心から楽しんでいる様子でした。

みんなでつくる、みんなで楽しむ授業!

 特筆すべきは、運動が苦手な子にも積極的にパスを回すなど、全員が楽しめるように配慮し合っていたことです。ゲーム中に困ったことが起きると、浅井先生は子どもたちに「どうしたらよいか」を問いかけ、子どもたち自身でゲームを工夫できるような声かけをしていました。

 浅井先生、そして幌向小学校の6年生の皆さん、ありがとうございました!

ICT活用に関する研修講座Ⅰ

 8月4日(月)に「ICT活用に関する研修講座Ⅰ」が開かれました。小学校や中学校の先生方、事務職員の方も含めて29名が参加し、ICTを授業や校務にどう生かしていけるかを学ぶ、充実した時間となりました。

 研修では、まずICT活用の基礎的なスキルを身につけることを目標に、CanvaやGoogle Sitesの基本的な使い方が紹介されました。講義では、Canvaを使った授業での活用事例や、Google Sitesを使った校務改善の可能性について説明があり、その後の演習では実際に教材を作成したり、基本操作を体験したりする活動が行われました。先生方は手を動かしながら「これなら使えそう!」と具体的なイメージを膨らませていました。

 研修後のアンケートでは、多くの参加者が「満足」と回答しており、実際に役立つ内容だったことが伝わってきます。特にCanvaについては理解が深まり、「授業で活用したい」という声が強く寄せられました。一方でGoogle Sitesについては、便利さを感じつつも、既存のシステムとの関係や操作への不安、校務全体で活用する仕組みづくりの課題が指摘されました。

 参加した先生方の様子からは、特にCanvaの授業活用に対する意欲が大きく高まったことが窺われるとともに「生成AIの活用を学びたい」「初心者向けにゆっくり操作を学ぶ研修をしてほしい」「失敗例や注意点も知りたい」「グループでの実習形式にしてほしい」など、さらなるICT活用への機運の高まりが感じられた研修講座となりました。

「救急・救命」講習会を行いました

 8月7日(木)、8月8日(金)の両日、岩見沢市立教育研究所にて「救急・救命」講習会が開催されました。本講座は、岩見沢市に転入してきた教職員を対象に、危機管理意識を高め、適切な応急手当の方法を身につけることで、安全・安心な学校づくりを目的に実施しています。

 当日は、岩見沢市消防署員の方々を講師にお迎えし、「救命への心構えと救命処置の方法」について講話をいただきました。後半の実技講習では、グループごとに人形を相手に胸骨圧迫の仕方やAEDの使用方法などを体験しました。ICT機器も活用しながら、救命処置の一連の流れを実践的に学ぶことができました。

 受講者からは、「救命処置について、映像、講話、実技講習を通して学び、その大切さを改めて理解できた」、「胸骨圧迫やAEDの正しい使い方がよくわかった」、「以前学んだ内容を思い出し、確認できた」などの声がありました。また、「心肺蘇生で胸を5㎝沈ませるには想像以上に強い力で押さなければならないと実感した」などの感想もあり、今回の「救急・救命」講習会を通して、受講者には救命への心構えやその処置について学びを深めるよい機会になったようでした。

 今後も、AEDの設置場所の確認や救急搬送の際の注意点、日常生活でできる事故防止策などを全職員と共有し、学校全体で危機意識をさらに高めていきたいと考えています。全ての子どもたちにとって、より安心・安全な教育環境を築いていきます。

出前授業レポート:アダプテッド・スポーツを体験!

 8月26日、岩見沢市立志文小学校の5年生27人を対象に、北海道教育大学岩見沢校の大山祐太准教授を講師に迎え、「アダプテッド・スポーツ」の出前授業が行われました。

 授業の前半では、「しょうがい」とは何か、そして「アダプテッド・スポーツ」について学びました。アダプテッド・スポーツとは、障がいのある人もない人も一緒に楽しめるよう工夫されたスポーツのこと。子どもたちは真剣に耳を傾けていました。

続いて体験活動。

  • スポーツ吹き矢
  • ブラインドサッカー
  • フロアカーリング
  • ボッチャ
  • アンプテッドサッカー
  • 車いすバスケット、ラグビー、陸上

と、バラエティ豊かな種目に挑戦しました。

子どもたちからは、
「いろいろなアダプテッド・スポーツを体験できてよかった」
「『しょうがい』という言葉の意味や考え方がわかった」
「車いすラグビーでぶつかり合う音が大きくてびっくりした」
「車いすからバスケットでゴールを決められてうれしかった」
「目をつぶって鈴の鳴るボールを蹴るのはむずかしかった」

など、実際の体験から生まれた率直な声が聞かれました。

 今回の授業は、スポーツを通じて「多様な人が共に楽しむことの大切さ」を実感できる、貴重な機会となりました。また、志文小の先生方も多数、参観し障がい者スポーツについての理解を深めていました。

「食物アレルギー」研修講座

 8月6日(水)、岩見沢市立教育研究所にて「食物アレルギー」研修講座が開催されました。この講座は、岩見沢市に転入してきた教職員に食物アレルギーについての知識やアナフィラキシーの予防及び対応に関する理解を深め、適切に対応できる能力を養うことにより、市内全ての学校が子どもたちにとって安全・安心に過ごせる場となることを目指すものです。          

管理薬剤師を講師に迎え、「食物アレルギーの正しい理解とアナフィラキシーショックに対する対処の仕方」について、講義と実技演習を組み合わせて学びました。

 受講者のふり返りでは、「食物アレルギーの発症時の対応について理解が深まった」、「ロールプレイングをとおして実際の対応を見たり、実際にエピペンを手にとって打つ経験ができたりしてよかった」、「エピペンを使用の際、救急要請や症状の記録や教職員との連携・役割分担の重要性を職場で共有したい」等、大変有意義であったとの感想がありました。

 今回の研修講座を通じ教職員は食物アレルギーに対する理解を深め、実際の対応力を向上させることができました。今後もこのような研修を継続し、全ての子どもたちが安全・安心に過ごせる環境を整えていくことが期待されます。

不登校対策研修会

 8月1日、「不登校対策研修会」を行い、市内各小・中・義務教育学校の生徒指導の担当者等が参加しました。

 今年度の講師は、日本医療大学 総合福祉学部 ソーシャルワーク学科 准教授の丸山正三先生です。先生は北海道スクールソーシャルワーカー・スーパーバイザーとしても活躍されています。

 先生の講義では、各種調査や統計から見えてくる不登校の実態やそれにかかわる課題、子どもと家庭に関する不登校の要因の理解などについて詳しく解説がありました。これらに対応するに当たってはアセスメントが重要であることが示され、そのポイントや視点を説明していただきました。

 続いて、ある事例に基づき、グループごとにアセスメントとそれに基づく支援方針を検討する演習を行い、参加者は学校として児童や家庭にどのように働きかけるかなどについて協議をもとに発表を行いました。

 最後に、学校・教員として、児童生徒の学びを保障し、支援とその体制づくりのためにどのようにしていくべきかグループごとに検討しました。

 参加者からは「演習を通じて、学びの保障・校内支援体制・家庭との連携の必要性について確認できました」、「アセスメントをしっかり行い、学校だけでなく地域の方やSSWと連携を図りながら不登校の支援体制を作る必要があると感じました」などとの感想が寄せられました。夏季休業期間中の大変暑い中でしたが、各学校で今回の研修成果を二学期からの不登校対策に生かしてくれるものと思います。